008飛鳥山


こないだ東京に行く用事があり、王子の辺りに行ってきました。
これまで王子にあまり来たことがなかったのですが、実は以前から気になるものがありました。 
王子には飛鳥山という山があって、なんか乗り物で山頂に行けると聞いたような...。 
浮世絵が好きなのですが、確か歌川広重の「名所江戸百景」に飛鳥山とか王子のきつねとか描かれてい たかなぁ・・と思い出しました。
・・・ということで、ちょっと王子探訪です。
JR王寺駅付近は、新一万円札の顔に選ばれたということで、いろいろ渋沢栄一推しでした。渋沢栄一ってなんとなく埼玉のイメージがあったけど…?と思っていたら、ジワジワ大河ドラマ「青天を衝け」の記憶が蘇ってきました。そういえばなんかドラマの最後の方、吉沢亮が飛鳥山にお住まいだったような気がする!
調べてみると飛鳥山の上に渋沢栄一資料館とかあるみたい。
ちょっと行ってみることにしました。
そして、飛鳥山を上る謎の乗り物に乗ってみたい~
朝の9時過ぎだったのですが、ネットを調べてみると、ここで残念なお知らせ。
謎の乗り物「アスカルゴ」は営業時間10時からでした。
山頂にある資料館やいろいろな施設も10時からっぽいので、とりあえず徒歩で登ります。あっという間に山頂の公園に着きました。
なんだかあの小山の部分↓が一番高いような気が…。
山頂に三角点とか無いのかな?!と思って一応あの小山まで登ってみましたが、三角点はありませんでした。小山下山。
飛鳥山の標高は25.4m、都内で一番低い山だそうです。国土地理院に地形図への記載を申請したものの、まだ認められておらず、今のところ正式な「山」ではないようです。
後からネットで調べて分かったのですが、飛鳥山にはちゃんと基準点が置かれていたようです。残念。どこにあったんだろう。次に行ったときは見てこよう。三角点ではなくて「公共基準点」となっているのは、飛鳥山が「山」ではないからでしょうか…
知らんけど(笑)
渋沢栄一は1879年に賓客接待用の別邸を飛鳥山に構え、以後庭園内にいろいろ建設をすすめ、1901年からは飛鳥山に移り住んでいたそうです。その後空襲で多くの建築物が焼失したものの一部は現存しており、中を見学できます。あ、でも10時からね(笑)。
10時を待って渋沢資料館へ。なんと入館料300円の上、ここの入館券で周辺に現存する建物、「青淵文庫(せいえんぶんこ)」と「晩香廬(ばんこうろ)」にも入れる!なんて良心的価格なんでしょう。
しかも私はJAF割引で240円でこの3つの建物をウロウロしちゃった。お値打ち過ぎてなんか申し訳ないです(汗)。
青淵文庫です。渋沢栄一の傘寿(80歳)と子爵に昇格したお祝いで贈られた建物で、書庫として造られたものだそうです。こうして見ていると南の国の王様とか住んでそうな雰囲気・・のような気がするのはなぜだろう。思い出しました。ハワイで見たカメハメハ大王の銅像が立っていた建物(アリイオラニハレ)の雰囲気と似てるから↓↓と思う(そうか?)。多分。
中のステンドグラスとタイルもとても美しいです。
渋沢家の家紋(丸に違い柏)にちなんだ柏の葉のデザインがいろんなところに見られました。
こんな書斎あったら、なんて優雅なんざましょ。
晩香廬です。
渋沢栄一の喜寿(77歳)を祝って贈られた建物で、賓客をもてなすために利用されたらしいです。
こちらの建物はこじんまりした大きさで、とても居心地の良い空間でした。
天井の石膏細工にリスを発見しました。隅々まで凝っててかわいいし、とても緻密。
でもこれを作っている職人の姿を想像すると、、これはなかなかハードな作業に違いない。腕とか肩とかキツそうだな。
青淵文庫と晩香廬、どうしよう、そうやねーーじゃあ私はこっちをいただこうかなーなんて(笑)。いや、あんまり広いとお掃除も大変じゃないですか(笑)。
さて飛鳥山の下山は、お目当ての「アスカルゴ」に乗ります。
飛鳥山モノレール(あすかパークレール)といい、外観がかたつむりに似ていることから愛称は「アスカルゴ」。飛鳥山のアスカルゴ。このユルくてダサかわなネーミングセンスが可愛くて良いな。
人は誰しも変わった乗り物に心躍るもの!・・ではないですか(笑)?
高齢者や小さなお子様など、誰でも飛鳥山を利用しやすくするために設置されたようです。
誰でも乗れるし誰でも無料です。
この内観がすごくエレベーターっぽいなぁと思いました。どうも分類的には鉄道ではなく、昇降機にあたるようです。
あっ、つまりこれは「斜行エレベーター」や!
ドアの開け閉めも中の人がボタンを押して、行先も「山頂」「公園入口」のボタンを押したら出発です。すごくエレベーターっぽい!アスカルゴ、私一人の貸し切り状態で満喫しました~。斜行エレベーターは長崎のグラバー園の近くで乗ったことありますので、飛鳥山で2基目。また見つけたら乗ってみたいです。そう、人は誰しも変わった乗り物に心躍るのです。大事なことなので2回言いました。
ところで昇降機と昇降機じゃないものの線引きってなんなのでしょうね。昇降機なら定期報告概要書とか見れたりするのかなぁ…と思って北区役所に行ってみましたが(PCで閲覧できます)、飛鳥山付近で該当するものは分かりませんでした。もしや市の管轄だったりすると定期報告の対象では無いのかな…
北区役所のホームページの散策ガイドのところに「飛鳥山モノレール(あすかパークレール)「アスカルゴ」」という解説の箇所があり、「詳しくは、あすかパークレールとアスカルゴ(PDF:5,200KB)をご覧ください。」とあったので何気にクリックしたら、めちゃくちゃ詳しく書いてあってびっくりしました(笑)。あすかパークレールの縦断面図、横断面図、平面図とかまで載ってるし!これを読んだら、アスカルゴはもちろん、飛鳥山のこともひと通り分かってしまうと思います。是非ご一読を。

https://www.city.kita.tokyo.jp/d-douro/bunka/koenichiran/documents/attachment_2.pdf

ついでに立ち寄ったので短い時間でしたが、なかなか楽しいことりっぷでした。(K.T)